AIで知的財産権を守るMarqVision、4800万ドル調達し日本進出へ

市場動向マルチモーダルMarqVision

資金調達の概要

Series Bで4800万ドルを調達
総調達額は約9000万ドルに到達
Peak XV Partnersがリード投資家

AI戦略と市場拡大

資金の半分はAI・エンジニアリング強化へ
生成AIを統合し自動化を加速
地域展開として日本市場に新規参入

事業成果と潜在力

年次経常収益(ARR)は2000万ドル
クライアントの売上を約5%向上に貢献
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AIを活用したブランド保護プラットフォームを提供するMarqVisionは、この度シリーズBラウンドで4800万ドル(約70億円)を調達しました。急速に拡大する模倣品市場に対抗するため、AIによる知的財産権(IP)侵害対策ソリューションの強化と、日本を含むグローバル展開を加速します。これにより、総調達額は約9000万ドルに達しました。

調達資金の約半分は、プラットフォームの自動化促進と生成AI技術の統合を目指し、AIおよびエンジニアリングチームの拡充に充てられます。残りの資金は、大規模ブランドを対象としたエンタープライズ対応の強化と、グローバルな地域展開に投入される計画です。

MarqVisionは現在、米国、韓国、中国、欧州で事業を展開していますが、今回の資金調達を機に日本市場への新規参入を決定しました。国境を越えるIP侵害問題に対応するため、AI技術を駆使し、世界規模でのブランドコントロールを推進する構えです。

同社の成長は著しく、創業から4年で年間経常収益(ARR)は2000万ドルを突破しました。これは毎年収益が倍増している計算になります。創業者は、2027年半ばまでにARR 1億ドル達成を目標に掲げており、スケーラブルなAI基盤構築を優先しています。

MarqVisionは従来のソフトウェア販売モデルから、AI主導のエンドツーエンド管理サービスへとビジネスモデルを転換しました。この転換により、市場機会は当初の計画より100倍大きくなると評価されており、AIが労働集約的なサービス業界に変革をもたらす事例として注目されています。

AIの活用は、模倣品の除去に留まらず、ブランドの失われた収益の回復に焦点を当てています。多くのクライアントが売上を約5%向上させたと報告しており、これは法務部門だけでなく、収益目標を追う経営層やマーケティング部門にとっても重要な価値を提供しています。