AI生成「不審者」いたずら、米警察が警鐘
AIいたずらの手口と拡散
AIで不審者の偽画像を生成
親に送りパニック反応を楽しむ
動画をTikTokに投稿し拡散
数百万回再生される人気投稿も
警察が警告する社会的影響
緊急通報による警察リソースの浪費
SWAT出動など危険な状況を誘発
ホームレスへの非人間的な扱い
社会問題化し警察が自粛を要請
出典:The Verge
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米国で、若者たちがAIで生成した「不審者」の画像を親に送り、その反応を撮影してTikTokに投稿するいたずらが流行しています。驚いた親が警察に通報するケースが相次ぎ、警察当局は貴重なリソースを浪費し、危険な状況を招きかねないとして、この行為の自粛を強く呼びかける事態となっています。
このいたずらは、SnapchatなどのAIツールを使い、薄汚れた身なりの男性が自宅にいるかのような画像を生成し、「助けを求めてきたから家に上げた」などと親に信じ込ませる手口です。パニックに陥る親の反応を録画した動画はTikTokで拡散され、中には数百万回再生されるものもあります。
問題は、いたずらが現実の警察業務を深刻に圧迫している点です。子供が関わる住居侵入の通報は最優先で扱われるため、偽の通報は緊急リソースの無駄遣いに直結します。テキサス州の警察幹部は、場合によってはSWAT(特殊部隊)が出動する可能性さえあると、その危険性を指摘しています。
さらに、この行為はホームレスの人々を非人間的に扱う倫理的な問題もはらんでいます。マサチューセッツ州セーラム市警察は「このいたずらはホームレスを非人間化し、通報を受けた警察官が実際の強盗事件として対応するため、極めて危険だ」との声明を発表。軽い気持ちのいたずらが、予期せぬ深刻な結果を招く可能性があると警鐘を鳴らしています。