MITのAI研究者ら、米国医学アカデミー会員に選出
米国医学界の最高栄誉
MIT関係者5名が選出
AIと免疫学の功績を評価
医療分野の最高栄誉の一つ
2025年の新会員は計100名
注目された2名の教授
D. カタビ教授
AIによる非侵襲遠隔モニタリング
F. バティスタ教授
B細胞研究とワクチン開発に貢献
出典:MIT News
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マサチューセッツ工科大学(MIT)は10月22日、同大学の教員2名と卒業生3名の計5名が、米国医学アカデミー(NAM)の新会員に選出されたと発表しました。NAM会員への選出は健康と医学の分野で最高の栄誉の一つとされ、卓越した専門的業績と貢献が認められた形です。特にAIを活用した医療技術や免疫学研究での功績が高く評価されました。
選出されたディナ・カタビ教授は、AIと無線信号を用いて身体に触れることなく健康状態を遠隔監視する画期的なデジタルヘルス技術を開発しました。この技術はパーキンソン病の進行検知などに応用され、臨床試験における客観的で高感度なデータ測定を可能にした点が評価されています。
同じく選出されたファクンド・バティスタ教授は、抗体を産生するB細胞の生物学を解明し、免疫システムが感染症にどう反応するかについての理解を深めました。その研究は、HIV、マラリア、インフルエンザといった世界的に重要な疾患に対するワクチンや治療法の開発を大きく前進させています。
このほか、MITの卒業生であるクリストファー・S・チェン氏、マイケル・E・マセニー氏、レベッカ・R・リチャーズ-コータム氏の3名も会員に選ばれました。いずれもハーバードMIT健康科学技術プログラムの出身者で、各分野での顕著な貢献が認められています。
米国医学アカデミーは1970年に設立され、健康、科学、医療に関する重要課題に取り組んでいます。NAMのビクター・ザウ会長は「彼らの卓越した功績は、我々が直面する最も差し迫った健康課題に取り組む能力を決定的に強化するだろう」と、新会員への期待を表明しました。