Microsoft『Agent 365』発表 AIを従業員同様に管理

従業員並みの厳格な管理基盤

AIに固有IDを付与し権限管理
Entra IDと連携し認証強化
社内外の全エージェント一元監視

AIスプロール現象への対策

野良エージェントの増殖を防止
リアルタイムで動作状況を可視化
異常行動やセキュリティ脅威を検知
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Microsoftは11月19日、企業向けAIエージェント管理基盤「Agent 365」を発表しました。これは、組織内で稼働するAIエージェントに対し、人間の従業員と同様のID管理やセキュリティ対策を適用する統合プラットフォームです。

企業では現在、各部署が独自にAIを導入する「AIスプロール(無秩序な拡散)」が課題となっています。IDCは2028年までに13億ものエージェントが稼働すると予測しており、これらを安全に統制する仕組みが急務となっていました。

Agent 365の核心は、認証基盤「Microsoft Entra」を用いたID管理です。各エージェントに固有のIDを割り当て、アクセス可能なデータ範囲やアプリケーションを厳密に制限することで、情報漏洩や不正動作を防ぎます。

特筆すべきは、Microsoft製品だけでなく、AdobeやServiceNowなどサードパーティ製エージェントも管理可能な点です。管理者はダッシュボードを通じ、社内外のあらゆるエージェントの接続関係や稼働状況をリアルタイムで監視できます。

同社幹部は「AIエージェントの管理は、かつてPCやインターネットを管理したのと同じ歴史的転換点」と位置付けます。本機能は現在、早期アクセスプログラムを通じて提供されており、AI活用インフラとして普及を目指します。