フィンランドNestAI、防衛特化「物理AI」で1億ユーロ調達

Nokiaと提携し防衛AI強化

1億ユーロの資金を調達
通信大手Nokiaと戦略提携
無人車両等の防衛用途に特化

欧州の技術的主権確立へ

実世界で動く物理AIを開発
欧州発の独自技術を確保
Silo AI創業者らが主導
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フィンランドのNestAIが11月20日、防衛用途向けのAI開発を加速させるため、1億ユーロの資金調達とNokiaとの戦略的提携を発表しました。この動きは、欧州における技術的主権の確立を目指す重要な一歩です。

今回の調達は、フィンランド政府系ファンドTesiと通信大手Nokiaが主導しました。資金は、無人車両や自律運用システムなど、実世界で機能する物理AI(Physical AI)の研究開発拠点「欧州主要ラボ」の構築に充てられます。

背景には、ウクライナ情勢の長期化により、欧州独自の防衛技術への需要が急増している事情があります。同社は既にフィンランド国防軍のAI導入支援を表明しており、地政学的リスクに対応した国産ソリューションの提供を急ぎます。

同社会長には、昨年AI企業Silo AIをAMDに売却したピーター・サリン氏が就任しました。インテルやパランティア出身のエンジニアを集結させ、ハードウェアとAIを融合させた防衛産業特化の強力なチーム体制を築いています。