米特許庁案にGitHub反対、開発者の悪質特許対抗が困難に
イノベーションへの脅威
法廷での無効性の抗弁権放棄を強制
特許トロールの脅威とコストが増大
12月2日まで反対コメントを募集中
出典:GitHub公式
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GitHubは2025年11月24日、米国特許商標庁(USPTO)の新規則案に対し、開発者が「ジャンク特許」に対抗する権利を奪うものだと強い懸念を表明しました。この変更はスタートアップやオープンソース界に深刻な影響を与えかねません。
問題の焦点は、特許の有効性を安価かつ迅速に争うための「当事者系レビュー(IPR)」制度です。本来、資金力のない中小企業や開発者を不当な特許攻撃から守るための仕組みですが、新規則案はこの利用を大幅に制限する内容となっています。
2025年の提案では、過去に他者が異議申し立てに失敗している場合や並行訴訟がある場合に、一律にIPR申請をブロックする規定が含まれます。また、IPRを選択すると法廷での無効性の抗弁をすべて放棄させられる可能性があり、法的リスクが高まります。
これにより、開発者は自ら関与していない過去の事例によって防御手段を封じられる恐れがあります。GitHubは、この変更が特許トロールを利し、イノベーションの現場に多大な訴訟リスクとコストを強いると警告しています。
GitHubは、影響を受ける全ての開発者や組織に対し、12月2日の締め切りまでに反対意見を提出するよう呼びかけています。イノベーションのエコシステムを守るため、現場からの声を米当局に届けることが重要です。