Mistral 3始動:エッジ特化と効率性で描くAIの分散未来

全方位の「Mistral 3」

旗艦と小型の計10モデルを一挙公開
商用利用可能なApache 2.0ライセンス

現場で動く「エッジAI」

PCやドローンで動く高効率・小型モデル
企業の9割は微調整モデルで解決可能

巨大テックとの差別化

規模より総所有コストとデータ主権重視
NVIDIA等と連携し分散型知能を推進
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仏Mistral AIは2日、新モデル群「Mistral 3」ファミリーを発表しました。フラッグシップ機とエッジ向け小型モデルを含む計10種を展開。巨大テックの大規模化競争とは一線を画し、コスト効率と実用性を武器にビジネスAIの覇権を狙います。

最上位の「Large 3」は、画像とテキストを統合処理し多言語にも対応します。MoEアーキテクチャにより410億のアクティブパラメータを効率制御。NVIDIA最新基盤との連携で、前世代比10倍の推論性能と長文脈の理解を実現しました。

真の革新は小型モデル群「Ministral 3」にあります。PCやドローン等のエッジデバイスでオフライン動作が可能。30億〜140億パラメータの軽量設計で、汎用巨大モデルに代わる高速で安価な選択肢を、現場レベルで提供します。

創業者は「企業の課題の9割は、調整済みの小型モデルで解決できる」と断言します。高価なクラウドAIに依存せず、自社データでファインチューニングすることで、特定業務においては巨大モデルを凌駕する成果と大幅なコスト削減が可能になります。

この戦略は、機密保持が必須の産業や通信制限がある現場に最適です。同社は「分散型インテリジェンス」を掲げ、単なる性能競争から、データ主権と実運用性を重視するフェーズへと、AI市場の潮目を変えようとしています。