AIフィットネス計画を手放して気づいた直感の力
AIコーチの限界と人間的な説明責任の差
AIを捨てた5KレースでPR達成
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筆者のThe Verge上級レビュアーVictoria Songは、1年間でタイムが落ち込んだ5Kレースを立て直すため、FitbitのAIヘルスコーチ、Peloton IQ、Runnaの3つのAIフィットネスサービスを1か月間テストしました。
Fitbitは体調を踏まえた週3回プログラムを生成し、Runnaはペース記録に基づいて目標を調整します。しかしPeloton IQは4年前の履歴を参照するなど、各サービスの個別化精度にはばらつきがありました。
最大の問題は「説明責任のなさ」です。疲れたと伝えると即座に休養を勧め、嘘の報告に対してもお咎めなし。人間のコーチや友人なら「15分だけ走ってみて」と背中を押せますが、AIにはその判断力がありませんでした。
アドバイスの陳腐さも課題です。10年来知っているペース配分の問題や「8時間睡眠」の推奨など、上級者には既知の内容ばかりで付加価値を感じにくい状況でした。
さらにAIはフィードバックの解釈にも手間がかかります。例えばトレッドミルが嫌いと伝えてもまた提案されるなど、コンテキストの反映が不十分で、コーチを「コーチする」作業が発生しました。
転機は感謝祭当日の5Kでした。3つのAIによる分析結果を総合しても「ペースが不安定」「前日の睡眠は十分」という当たり障りのない内容に終始し、タイムは41分と振るいませんでした。
その後すべてのAIプランを削除し、タイム改善ではなく「レース当日のエネルギーを楽しむ」という目標に切り替えました。本番ではウォッチをほぼ見ずに走り、36分でフィニッシュ。AIテスト期間中で最も速いペースを記録しました。
筆者はAIフィットネスを全否定するわけではないとしています。データの整理や初心者の導入には有用な面もあります。ただし健康改善は精神的な戦いでもあり、AIはその内面の旅に本当に関与する能力を持っていないと結論づけています。