AI副操縦士で義手操作を自動化、放棄率改善へ
高機能義手が抱える課題
購入者の最大50%が使用を放棄
全動作の意識的制御が過重負担
反射機能なく微調整が困難
AIによる制御革命
人間の無意識反射をAIが代行
ユーザーの認知負荷を軽減
直感的な自律操作を実現
出典:Ars Technica
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米ユタ州立大学の研究チームは、バイオニック義手の操作を補助する「AI副操縦士」を開発しました。従来の義手は操作が難しく、購入者の最大50%が使用を放棄している現状があります。AIが細かい制御を代行することで、ユーザーの負担を減らし、直感的な使用を可能にします。
現代の義手はハードウェアとして高性能ですが、全ての動作をユーザーが意識的に制御する必要がありました。27の関節と多数の筋肉の調整を常に行うことは、精神的な負荷が極めて高く、これが高い使用放棄率の主因となっていました。
開発されたシステムは、人間の神経系が持つ反射機能をAIで模倣します。物が滑り落ちそうな瞬間に無意識に強く握るといった微調整をAIが自律的に処理するため、ユーザーは「掴む」という意思を持つだけで、複雑な制御から解放されます。
これまでの筋電位制御では、動作維持のために筋肉の緊張を保つ必要がありました。このAI技術は、身体拡張技術におけるインターフェースの革新であり、医療機器のみならず、遠隔操作ロボットなど幅広い分野での生産性向上に寄与する可能性があります。