MIT、人類学×CS融合の新講座でヒューマンなAI設計を教育
学生プロジェクト事例
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MITは2026年春学期、人類学者と計算機科学者が共同で設計した学際講座「Humane UXD」を開講しました。人間のインタラクションや対人ニーズをプログラミングに統合する手法を教え、学生がヒューマンなAIチャットボットを設計できるようにすることを目指しています。
講座を共同開発したのは、データ可視化を専門とするArvind Satyanarayan教授と、コミュニケーション研究が専門の人類学者Graham Jones教授です。両者はMIT Morningside Academy for Designの助成を受け、言語人類学のインタビュー手法や会話分析をAI設計に応用するカリキュラムを構築しました。
学生チームが開発した「Pond」は、大学卒業後の社会人生活への適応を支援するチャットボットです。社会生活・職業生活・大人のスキルの3領域で助言を提供し、ロールプレイ機能やポイント制度を備えることで、ユーザーが自立的にスキルを習得できる設計となっています。
「News Nest」は10種の鳥キャラクターが各ニュース分野を担当し、若者のドゥームスクローリングを防止する設計です。情報源や政治的傾向を常に表示するメディア透明性を確保し、人間キャラクターではなく鳥を採用することで感情操作やエンゲージメント罠からの緩衝材としています。
第3のプロジェクト「M³」は、Gemini・ChatGPT・Grok・Claudeの4つのAIが異なる人格として参加するマルチエージェント推理ゲームです。ユーザーは5人目のプレイヤーとして犯人を推理し、AIが真実を語るか嘘をつくかを見極める必要があります。
この講座は学際教育の成功モデルとして注目されています。受講生の一人はチャットボット企業でのインターン選考に合格し、講座での学びが実務と直結していると報告しました。計算機科学の学生が人文科学の必修単位を取得しながらキャリアに直結するスキルを習得できる点が高く評価されています。