NVIDIA、ロボット開発基盤Isaacを大幅刷新しGTCで発表

開発基盤の全体像

Isaacプラットフォーム全面刷新
クラウドからエッジまで一貫開発
GR00T NのVLAモデル公開
合成データ工場の参照設計提供

シミュレーションと学習

NuRecで実環境を3D再現
Isaac Lab 3.0で大規模並列訓練
Newton物理エンジンをOSS公開
Isaac Lab-Arenaで多タスク評価

実機展開と安全性

Jetson Thorでエッジ推論対応
SOMA-Xで骨格表現を標準化
エンドツーエンドの安全ガードレール構築
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NVIDIAは2026年3月のGTCにおいて、ロボティクス開発基盤Isaacプラットフォームの大幅刷新を発表しました。クラウドからエッジまで一貫したワークフローを提供し、データ収集・訓練・シミュレーション・実機展開を統合的に支援します。

新たに公開されたGR00T Nは、視覚・言語・行動を統合する推論VLAモデルで、開発者が独自のロボット知能を構築する基盤となります。汎用的な理解力と特定タスクへの専門訓練を両立する「ゼネラリスト・スペシャリスト」型ロボットの実現を目指しています。

Omniverse NuRecのGA提供により、実世界のセンサーデータからOpenUSDベースの3Dシミュレーション環境を構築可能になりました。Gartnerの予測では、2030年までにエッジシナリオの訓練データの90%以上が合成データになるとされ、NVIDIAはこの転換を加速する合成データ工場の参照設計をCosmos基盤モデルとともに提供します。

Isaac Lab 3.0では数千の軽量シミュレーション環境を並列実行し、実世界では数年かかる学習を数日で完了できます。オープンソース物理エンジンNewtonやGoogle DeepMindのMujocoにも対応し、布や砂利など多様な物体との相互作用を再現します。

実機展開ではJetson ThorやJetson Orinがリアルタイム推論を担い、cuVSLAMライブラリで自己位置推定と地図構築を実現します。新フレームワークSOMA-Xは骨格・動作・アイデンティティの表現を標準化し、ハードウェア変更時の再統合作業を大幅に削減します。

安全面では、クラウドからロボット本体までのエンドツーエンド安全ガードレールを整備しました。教育リソースとしてIsaac Sim/Labの学習パスやNVIDIA Deep Learning Instituteの講座も提供し、新規参入の開発者を包括的に支援する体制を構築しています。