MIT、データセンターのSSD性能を最大化する新手法を開発
性能低下の3大要因に対応
二層構造で効率を最大化
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米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは2026年4月7日、データセンターで共有利用されるSSD(ソリッドステートドライブ)の性能を大幅に引き上げるソフトウェアシステム「Sandook」を発表しました。複数のSSDをプールして共有する運用では、機器ごとの性能差が全体の足を引っ張る問題がありましたが、Sandookは3つの主要な性能変動要因を同時に制御することで、従来手法を大きく上回る効率化を実現します。
Sandookが対処する3つの変動要因は、SSDの経年劣化や製造元の違いによる性能差、同一SSD上での読み書き操作の干渉、そして予測不能なタイミングで発生するガベージコレクションによる遅延です。従来の手法はこれらを個別に処理していましたが、Sandookは二層アーキテクチャによりすべてを統合的に管理します。
グローバルスケジューラがSSD群全体のタスク配分を最適化し、各SSDに配置されたローカルコントローラが突発的な性能低下に即座に対応します。読み書きの干渉に対しては、アプリケーションが使用するSSDを読み取り用と書き込み用でローテーションさせることで衝突を回避します。ガベージコレクション発生時には該当SSDの負荷を自動的に軽減し、完了後に段階的に復帰させます。
10台のSSDプールを用いた実験では、データベース運用やAIモデル学習、画像圧縮などのタスクでスループットが12〜94%向上し、SSD容量の利用率も23%改善しました。専用ハードウェアやアプリケーション固有の変更を必要とせず、理論上の最大性能の95%を達成しています。研究チームは今後、最新SSDのデータ配置制御プロトコルやAIワークロードの予測可能性を活用し、さらなる効率化を目指すとしています。本研究はUSENIX NSDIシンポジウムで発表されます。