Musk対Altman裁判で初期メール群が公開
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2026年4月28日、カリフォルニア連邦裁判所でMusk対Altman裁判の陪審審理が始まり、OpenAI創設期の2015年から2017年にかけての内部メールや企業文書が次々と公開されました。裁判はAltman、Brockman、Microsoftを被告とし、OpenAIが「全人類に利益をもたらすAGI」という設立時のミッションから逸脱したかどうかが最大の争点です。
公開されたメールによると、2015年6月にAltmanがMuskに5項目の計画を提示し、安全性を最優先とするAI研究所の設立を提案しました。ガバナンスにはAltman、Musk、ビル・ゲイツ、ピエール・オミダイア、ダスティン・モスコヴィッツの5名を挙げ、Muskに1億ドルの初期出資と5年間で3000万ドルの追加寄付を求めています。Muskは「ガバナンスを議論しよう。これは極めて重要だ」と応じました。
組織名については、Muskが「Freemind」を提案し、DeepMindの中央集権的アプローチとの対比を強調しました。Altmanはアラン・チューリングにちなんだ名称を提案。12月にはMuskが主導してミッション声明とプレスリリースの原案を起草し、最終版は現在のOpenAI公式発表とほぼ一致する内容でした。
しかし2017年8月、Muskの側近シヴォン・ジリスがBrockmanとSutskeverとの会談内容をMuskに報告した際、深刻な対立が明らかになりました。両名はMuskが経営への支配権を持ちすぎることを懸念し、「一人の人間がAGIを絶対的に支配しない」ことを譲れない条件として提示。これに対しMuskは「非常に苛立つ。彼らに自分で会社を始めるよう促してくれ」と返答しています。
同時期に提示された資本構成表ではMuskが51.2%、Altman・Sutskever・Brockmanがそれぞれ約11%の持分とされていました。また、Nvidiaのジェンスン・ファンCEOがMuskの依頼に応じ、OpenAIに希少なスーパーコンピュータを優先提供していたことも判明しています。両社ともに今年中のIPOを目指しているとされ、裁判の結果がOpenAIの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。