Princeton大学で学生の約3割がAI不正、名誉規範が機能不全に

学生

AI不正の実態

卒業生の約30%が不正を自己申告
工学部学生40.8%が不正経験
不正の大半が生成AIの利用

名誉規範の限界

1893年から続く試験無監督制度
教授による試験監督を禁止する伝統
学生同士の密告文化が機能せず
スマートフォンとAIが制度を形骸化
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Princeton大学で、生成AIを使った不正行為が深刻な問題となっています。2025年の卒業生調査によると、約30%の学生が少なくとも1つの課題や試験で不正を行ったと認めました。特に工学系の学士課程(BSE)では40.8%に達し、文系の学士課程(BA)の26.4%を大きく上回っています。

不正の主な手段は生成AIの利用です。Princeton大学には1893年から続く独自の名誉規範(Honor Code)があり、教授が試験を監督することは認められていません。学生は試験開始時に「名誉規範に違反していない」と誓約文を記載し、不正を目撃した場合は他の学生を報告する義務を負っています。

しかしスマートフォンやAIの普及により、この133年の伝統が大きな圧力を受けています。不正行為は広く蔓延しているにもかかわらず、学生間の「密告しない」文化が根強く、報告はほとんど行われていません。多くの学生が状況に不満を抱えつつも、同級生を告発することには消極的です。

学内メディアのDaily Princetonianは、教授による試験監督の導入を含む制度改革の議論を報じています。エリート大学においてもAI時代の学術的誠実性の維持が困難になっている現状は、高等教育全体が直面する構造的課題を浮き彫りにしています。