メルボルンがAI研究拠点として急成長
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オーストラリア・メルボルンが、大規模計算基盤と研究機関の集積を背景にAI研究ハブとしての存在感を高めています。モナシュ大学はNVIDIA・Dell・CDC Data Centresと提携し、同国の大学としては最大規模のAIスーパーコンピュータ「MAVERIC」を構築・稼働させました。がん検出や新薬開発、材料科学など幅広い研究を国内の主権管理下で実行できる設計です。
データセンター投資も加速しています。CDC Data Centresは2026年2月にメルボルン・ブルックリンにキャンパスを開設し、ラバートンの拠点と合わせて800MW超の主権デジタル容量を計画しています。NEXTDCもフィッシャーマンズベンドに20億豪ドル規模のAIインフラ拠点を開発中で、医療・防衛・金融分野への展開を見据えています。
メルボルンにはビクトリア州全体で40以上のデータセンターと188社のAI企業が集積しており、州政府も持続可能データセンター行動計画に550万豪ドルの初期投資を行っています。モナシュ大学やメルボルン大学をはじめとする大学群が、機械学習・ロボティクス・HCIなどの分野で応用研究を推進しています。
国際会議の誘致も研究エコシステムの強化に寄与しています。2026年9月にはData Center WorldとAI Summitがメルボルンで共同開催予定で、同年にはICONIP 2026、2027年にはIEEE VRの開催も決定しています。計算インフラ・研究力・国際会議という三要素が相互に強化し合う「フライホイール」構造が、メルボルンをアジア太平洋地域の主要AI研究拠点へと押し上げています。