Cohereがコーディング特化の30Bオープンモデルを公開
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Cohereは2026年6月9日、エージェント型ソフトウェア開発に特化したオープンソースモデル「North Mini Code」を発表しました。30億パラメータが実際に稼働する300億パラメータのMixture-of-Experts(MoE)モデルで、256Kトークンのコンテキストウィンドウを備え、Apache 2.0ライセンスのもとHugging Faceで公開されています。単一のH100 GPUやMac Studio上でも動作する軽量さが特徴です。
技術的には128個のエキスパートのうちトークンごとに8個が活性化する疎なMoE構造を採用しています。訓練では2段階の教師あり微調整の後、約5,000リポジトリから収集した7万件超の検証可能タスクを使った強化学習(RLVR)を実施しました。SWE-BenchやTerminal-Bench v2との重複を排除し、評価の公正性も確保しています。
注目すべきは、単一のエージェント足場に最適化するのではなく、SWE-Agent、mini-SWE-Agent、OpenCodeの3種類のハーネスで訓練した点です。これにより、OpenCode評価で10ポイントの性能向上を達成しつつ、SWE-Agent上の性能も維持しています。異なるツール環境間でのスキル転移が正の効果を生むことが示されました。
一方、独立評価機関Artificial Analysisのテストでは、出力速度で127モデル中8位にランクインしたものの、同等モデルと比較して約3倍の出力トークンを生成する傾向が確認されました。大量のエージェントパイプラインを運用する場合、この冗長性が推論コストとレイテンシに直結する課題となります。
共同創業者のNick Frosst氏は「小さく、コスト効率が高く、オープンソースでローカル展開可能。これがLLMの進むべき方向だ」と述べ、Claude Fable 5の100万出力トークンあたり50ドルという価格設定との対比を強調しました。企業にとっては、マネージドサービスの利便性とオンプレミス運用によるコスト管理・データ主権の間で、実際のワークロードに基づいた選択が求められます。