テキサス州、データセンターの送電網接続を監査まで停止

知事の監査指示

PUCTとERCOTによる事前監査
電力と水の使用量の申告義務
騒音や地域影響の対策も対象

接続待ちの急増

接続要求474ギガワット
うち約9割がデータセンター
過去最大需要の5倍超

事業者への影響

ERCOTの第1弾接続通知の延期
自家発電案件は対象外
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米国テキサス州のグレッグ・アボット知事は8月3日、州公益事業委員会(PUCT)と送電網運営者ERCOTに対し、新規のデータセンター案件をすべて検証・監査するよう指示しました。監査が終わるまで新たな送電網への接続承認は事実上止まり、全米2位のデータセンター市場が一時停止に入ります。背景には、接続を待つ申請が系統の想定を大きく超えて膨らんだ事情があります。

知事事務所によると、ERCOTが抱える接続要求は474ギガワットに達し、今年1月の233ギガワットから半年余りで倍増しました。このうち約9割がデータセンター向けで、州の過去最大需要の5倍を超える規模です。申請の多くはまず列に並ぶだけの計画段階で、進むうちに立ち消えになる案件も少なくありません。

監査では、州や自治体から受けた優遇措置、州の送電網への依存度、想定する水の消費量と調達先、騒音対策や照明の制御、所有者情報などの提出が求められます。アボット知事は以前、任意の調査で同様の情報を集めようとしましたが、大半の事業者は回答しませんでした。今回は強制力のある手続きに切り替えた形です。

ただし今回の停止は、送電網につながず自前の発電設備で立ち上げる自家発電型の案件には適用されません。市場調査のCleanViewによると、テキサス州はこの方式の公表済み容量が40ギガワットと全米最大で、パーミアン盆地のガス供給と広大なパイプライン網が背景にあります。エルパソなどERCOTの管轄外の地域も、今回の対象から外れます。

ERCOTは今週中に通知する予定だった第1弾の接続グループ「Batch Zero」の手続きを先送りし、州規制当局と指示の進め方を詰めます。ニューヨーク州のデータセンター一時停止に続く動きで、電力を大量に使う施設への慎重姿勢が党派を超えて広がりつつあります。一方で今回の指示は、データセンターに伴う大気汚染や温室効果ガスの排出には触れていません。