Heidi、医療AIスクライブを190カ国超で展開

データ主権と分離設計

190カ国で週270万件の診察対応
地域ごとに完全分離した本番環境
GDPR・HIPAA等の規制順守

MongoDB移行の成果

Atlas移行でAPI遅延33%減
ベクター検索を標準搭載
スキーマ変更もコードレビュー対象

臨床現場での成果

医療機関で時間外記録7割減
MaineGeneralと戦略提携
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オーストラリア発のAIケア企業Heidiは、医療用AIスクライブ「Heidi Scribe」を通じ、世界190カ国以上の臨床現場で週270万件におよぶ診察を支援しています。同社はMongoDBのドキュメント型データベース基盤を採用し、各地域で完全に分離した本番環境を構築することで、GDPRやHIPAAなど各国規制に対応しながらグローバル展開を実現しました。

医療分野でのAI導入は他業界に比べて規制対応の負荷が重く、精度管理も厳格に求められます。Heidiの共同創業者でCTOを務めるYu Liu氏は「2%の誤りが医療では臨床安全上の問題になりうる」と述べ、あらゆる出力が監査対象になり得る前提で設計する必要性を強調しています。

Heidiが扱う医療データは問診票や紹介状、診療メモなど多様な形式を含み、行と列で構成される従来型のデータベースには不向きでした。そこで同社は柔軟なドキュメントモデルを持つMongoDB Atlasを採用し、ベクター検索機能も標準搭載することで、外部の専用ベクターデータベースを追加せずに済むようにしています。Atlasへの移行により、主要APIのレイテンシーは約33%改善したといいます。

変更管理にも高い安全性が求められ、データベースのスキーマ変更やインデックス変更もコードとして扱い、レビューを経てから本番環境に反映しています。カナリアリリースや自動ロールバックの仕組みも整え、地域をまたいだデータの一貫性を継続的に検証しているとのことです。

米国では、大手医療システムのBeth Israel Lahey HealthがHeidiのAIスクライブを導入したパイロットで、臨床医の74%が時間外の記録作業(いわゆる「パジャマタイム」)の減少を報告しました。地域医療を担うMaineGeneral Healthも戦略的パートナーとしてHeidiを選定しています。

Heidiは今後、診察メモの作成にとどまらず、受診前の準備から紹介状作成、業務自動化まで臨床業務全体を支援する範囲拡大を計画しています。Liu氏は「臨床医の信頼こそが製品そのものであり、その信頼はアーキテクチャによって支えられる」と語りました。