Kepler、EUV不要の高密度AIメモリ公開

技術の中核

EUV不要の3D積層
既存工場での高密度化

資金と生産計画

累計4億6800万ドル調達
2028年の米国生産計画

量産への関門

約2000枚の試作実績
鉄汚染の封じ込め
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米カリフォルニア州サンノゼの半導体新興Kepler Computingは2026年9月9日、7年以上の開発を経てステルス状態を解き、AI向け高帯域メモリ(HBM)と高速キャッシュ用SRAMの新技術を公表しました。EUV露光に頼らず、独自材料と3D積層を既存工場に導入して高密度化し、新工場建設を待たずに世界的なメモリ不足を緩和する狙いです。

HBMでは、一定の面積により多くのメモリを収め、演算部分との距離を縮めてデータ転送の消費電力を抑える設計です。SRAMでは低電圧で読み書きできる強誘電体と、35回の試作を経た複合材料を使い、EUVなしで2〜3ナノメートル級の密度を実現できると主張しています。

同社はGlobalFoundries、Intel Capital、AMD Ventures、Baillie Gifford、ビル・ゲイツ氏のGates Frontierなどから計4億6800万ドルを調達しました。米国商務省も2026年7月、米国内での高性能AIメモリ開発に最大2億4500万ドルを拠出する意向を示しています。

KeplerはGlobalFoundriesと約2000枚のウエハーで技術を試し、2026年中にHBMの初回サンプルを出荷する計画です。2027年にシンガポールで増産し、2028年には米国で生産を始める方針で、既存工場の転換は通常24カ月に対して8カ月でできたと説明しています。

最大の関門は、実験段階の成果を数千枚のウエハーと数百万個のデバイスで再現する量産能力です。複合材料に含まれる鉄は工場内の汚染源になり得るため、専用設備か完全な封止が必要であり、性能だけでなく歩留まりとコストを示せるかが商用化を左右します。