Vercel、CDNメタデータ照会の遅延を91%削減

Vercelデプロイ

照会方式の刷新

パス単位からシャード化
約200KBに分割
索引で必要箇所のみ解析

速度と安全性

P99遅延を91%削減
配備工程を約10%短縮
シャドーモードで照合
API契約は変更なし
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Vercelは2026年9月10日、CDNが経路を決める際のメタデータ保存方式を、パスごとの個別オブジェクトから約200KBのシャードへ改め、P99照会遅延を91%削減したと発表しました。頻繁に更新される大規模サイトで繰り返していたキャッシュミスを抑え、経路解決とデプロイの双方を高速化する狙いです。

VercelのCDNは毎秒平均8,000万件を超えるルーティング命令を実行し、候補パスの存在と提供方法をメタデータから判断します。従来方式では新しいデプロイごとにキャッシュキーが変わるため、特に数十万パスを持つサイトで初回照会の負担が繰り返し発生していました。

新方式は複数パスのメタデータを上限付きのシャードにまとめ、1回の取得で後続の多数の照会に備えます。JSONL内の固定幅Base64ポインターを使って二分探索し、該当レコードだけを解析するため、ほかの項目のデコードや展開を避けられます。

当初試した数MBのシャードは、リージョン共有キャッシュでは高い命中率を保った一方、各プロセスのLRUキャッシュでは命中率が低く、転送負担が膨らみました。本番実験を経て約200KBに調整し、共有キャッシュの命中率とLRUミス時の取得負担を両立させました。

全リクエストの経路に関わる変更のため、Vercelはオフライン比較に加え、機能フラグ下で新旧結果を照合するシャドーモードを数週間運用しました。極めてまれな差異から旧形式の絵文字分割バグも発見し、新形式ではパスをUTF-8のまま保存して再発を防いでいます。

本番計測では、自社のマーケティング・文書サイトでP99の照会遅延が203ミリ秒から31ミリ秒へ低下し、大規模サイトのP99経路解決は約2倍高速になりました。さらに不要処理を外してデプロイ工程を全体で約10%、メタデータ負荷の高い案件では推定約25%短縮しました。Build Output APIの契約は変わりません。