Google Gemini、スプレッドシートの数式を平易に解説
出典:The Verge
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Googleは2025年9月25日、表計算ソフト「Google Sheets」に搭載された生成AI「Gemini」の機能を拡張したと発表しました。この新機能により、ユーザーは複雑な数式の内容やエラーの原因を自然言語で説明してもらえるようになります。データ集計や分析の生産性を高めたいビジネスパーソンにとって、強力な支援ツールとなりそうです。
シート右側のチャット画面で「招待客のうち『はい』と返信した人数を数えたい」などと自然言語で指示すると、Geminiが適切な数式を提案します。複数の選択肢がある場合はそれぞれの利点を解説。エラー発生時も、原因を特定し修正方法を段階的にガイドするため、試行錯誤の時間を大幅に削減できます。
この機能は、これまで関数の知識不足で諦めていた高度なデータ集計を可能にします。例えば、ある記者が結婚式の招待客リストで試したところ、どの関数を使うべきか迷う場面で、Geminiは即座に「COUNTIF」関数を提示。クリック一つで数式をシートに挿入できたといいます。
より複雑なタスクにも対応の道筋を示します。例えば「ゲストの移動距離の総計」といった直接計算が困難な問いに対し、GeminiはGoogle Maps APIの利用や、代替計算式(ハーベサインの公式)を提案。AIが万能でなくとも、問題解決の糸口を提供するパートナーとしての価値を示しました。
今回の機能強化は、専門知識がないビジネスパーソンでもデータ活用の恩恵を受けられるようにするものです。AIとの対話を通じて、誰もがスプレッドシートを高度な分析ツールとして使いこなせる時代が近づいています。これは個人の生産性向上だけでなく、組織全体のデータドリブンな意思決定を加速させるでしょう。