PayPal Honey、ChatGPTと連携しAIショッピング支援

エージェント導入事例市場動向

AIショッピング支援を強化

ChatGPT利用時に商品情報を表示
リアルタイム価格と特典を提示
AIが見逃した大手小売業者も補完
消費者の価格比較を強力に支援

エージェント型コマース戦略

Googleとも提携しエコシステム構築
OpenAIなど競合の動きも視野
購買行動のAIシフトに対応
パーソナライズされた提案で売上増
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決済大手のPayPalは2025年9月30日、ブラウザ拡張機能「PayPal Honey」がOpenAIのChatGPTなどと連携する新機能を発表しました。AIチャットボットで商品を検索するユーザーに対し、リアルタイムの価格情報やお得な特典を提示。消費者の比較検討を支援し、販売店の売上向上に繋げる「エージェント型コマース」構想の一環です。

新機能はどのように機能するのでしょうか。ユーザーがChatGPTに買い物関連の質問をすると、Honey拡張機能が起動。AIが推奨する商品のリンクに加え、リアルタイムの価格、複数の販売店の選択肢、特典などを自動で表示します。AIの推薦から漏れた大手小売業者の情報も補完できるとしています。

この動きは、PayPalが推進する「エージェント型コマース」戦略の核です。同社はGoogleとも提携し、AIがユーザーの代理として購買を支援するエコシステムの構築を急いでいます。今回の機能は特定のAIに依存しない設計ですが、まずはChatGPTから対応を開始し、順次拡大する方針です。

背景には、AIを起点とした購買行動へのシフトがあります。OpenAI自身もショッピングシステムを発表するなど、AI開発企業が直接コマース領域に参入し始めています。消費者がWeb検索ではなくAIチャットで商品を探す時代を見据え、PayPalは新たな顧客接点を確保する狙いです。

この提携は、AIとEコマースの未来を占う試金石と言えるでしょう。自社のサービスや商品を、こうしたAIエージェント経由でいかに顧客に届けるか。経営者やエンジニアにとって、AIプラットフォーム上での新たなマーケティング戦略や技術連携の在り方が問われることになりそうです。