SlackでClaudeが利用可能に、生産性向上を加速

プロダクティビティエージェントRAG/ナレッジ

Slackで完結するAI活用

Slack内で直接Claudeを起動
DMやスレッドでAIが応答支援
Web検索や接続済み文書も参照
AIの応答は下書き確認後にチーム共有

過去の情報をAIが瞬時に探索

Slack内の会話やファイルを横断検索
会議準備やプロジェクト進捗を要約
新規メンバーの情報把握を支援
チームの議論を公式文書化
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AI開発企業Anthropicは、同社のAIアシスタント「Claude」をビジネスコミュニケーションツール「Slack」と統合したと発表しました。この連携により、ユーザーはSlack内で直接Claudeの支援を受けたり、ClaudeからSlackの過去の情報を検索したりすることが可能になり、チームの生産性を飛躍的に向上させることを目指します。

SlackにClaudeアプリを追加すると、使い慣れた画面でAIの能力を最大限に活用できます。ダイレクトメッセージや特定のスレッド内で「@Claude」とメンションするだけで、会話の文脈を踏まえた応答案の作成や、Web検索、接続済みのドキュメント分析などを依頼できます。これにより、作業を中断することなく、必要なサポートを即座に得られます。

特筆すべきは、ユーザーが常に主導権を握れる設計です。Claudeがスレッド内で生成した応答は、まずユーザーにのみ非公開で提示されます。ユーザーは内容を確認、編集した上でチームに共有するかを決定できるため、意図しない情報共有のリスクを避け、AIとの協業を円滑に進めることが可能です。

もう一つの強力な機能が、SlackをClaudeに接続する連携です。これにより、Claudeはユーザーがアクセス権を持つチャンネル、ダイレクトメッセージ、共有ファイルを横断的に検索し、コンテキストとして参照できます。社内に蓄積された膨大な知識の中から、必要な情報を瞬時に探し出すことが可能になります。

この検索機能は、多様なビジネスシーンで効果を発揮します。例えば、会議前に複数のチャンネルに散らばった関連議論を要約させたり、新規プロジェクトに参加したメンバーが過去の経緯を素早く把握したりする際に役立ちます。埋もれがちな「暗黙知」を形式知に変え、チーム全体の意思決定を加速させるでしょう。

Slackの親会社であるSalesforceの最高製品責任者、ロブ・シーマン氏は、「AIエージェントと人間が協働する『エージェント型企業』への移行を加速させるものだ」とコメント。この統合が、より生産的でインテリジェントな働き方を実現することへの強い期待を表明しました。

本機能はSlackの有料プランを利用しているチームが対象で、Slack Marketplaceから導入できます。セキュリティ面では、Claudeはユーザーが持つ既存のSlack権限を尊重するため、アクセスできない情報には触れません。企業のセキュリティポリシーを遵守しつつ、安全にAIの利便性を享受できる仕組みです。