Anthropic CEO、批判に反論 AI安全と国益を両立

規制・法務市場動向Anthropic

「恐怖煽動」批判に反論

AIの恐怖を煽っているとの批判に声明
規制を利用したスタートアップ阻害を否定
AIは人類の進歩のためとの基本理念

米国益への貢献を強調

国防総省との2億ドル契約など政府連携
中国企業へのAIサービス提供を自主制限
州法より統一的な連邦基準を支持
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AI開発大手Anthropicのダリオ・アモデイCEOは21日、同社がAIの恐怖を煽りスタートアップを阻害しているとの批判に公式声明で反論しました。米国のAIリーダーシップへの貢献安全なAI開発を強調し、トランプ政権の政策とも方向性が一致していると主張。業界内の政策を巡る対立が浮き彫りになっています。

この声明は、トランプ政権のAI担当顧問らによる批判を受けたものです。彼らはAnthropicがAIの危険性を過度に主張し、自社に有利な規制導入を狙うことでスタートアップを害していると指摘。この「規制による市場独占」戦略への疑念が、今回の反論の引き金となりました。

アモデイ氏は政権との協力を具体例で強調。国防総省との2億ドル規模の契約や政府機関へのAIモデル「Claude」提供など、国家安全保障への貢献をアピール。トランプ大統領のAI行動計画を公に称賛したことにも触れ、連携姿勢を示しました。

AI規制については統一された連邦基準が望ましいとの立場を明確化。議会の対応が遅いため、大手AI企業のみを対象とするカリフォルニア州法案を支持したと説明し、「スタートアップを害する意図は全くない」と強く否定しています。

さらに米国のAIリーダーシップに対する真の脅威は「州の規制ではなく、中国への高性能チップ流出だ」と指摘。Anthropicは中国企業へのAIサービス提供を自主的に制限していると述べ、短期的な収益よりも国益を優先する姿勢を打ち出しました。

アモデイ氏は、AIの影響管理は「政治ではなく政策の問題」だと述べました。今後も党派を超えて建設的に関与し、AIの利益を最大化し害を最小化するという目標は政権とも共有できると強調。技術の重要性を鑑み、誠実な姿勢を貫くと締めくくっています。