Amazon、AIが最適商品を推薦する新機能発表
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Amazonは10月23日、米国で新たなAIショッピング機能「Help me decide」を発表しました。この機能は、ユーザーの閲覧・購入履歴といった行動データをAIが分析し、多数の類似商品の中から最適な一品を推薦するものです。購買時の迷いを解消し、意思決定を支援することで、顧客体験の向上と売上拡大を狙います。アプリやモバイルサイトで展開されます。
新機能は、ユーザーが複数の類似商品を閲覧した後に表示される「Help me decide」ボタンを押すことで作動します。例えば、キャンプ用テントを探しているユーザーが過去に大人用と子供用の寝袋を閲覧していれば、AIは家族利用を想定し、4人用の全天候型テントを提案するなど、高度なパーソナライズを実現します。
このツールの特徴は、単に商品を推薦するだけでなく、「なぜその商品が最適か」という理由をAIが要約して提示する点にあります。これにより、ユーザーは納得感を持って購入を決められます。さらに、手頃な価格の「バジェットピック」や、より高機能な「アップグレードオプション」も併せて提案し、多様なニーズに応えます。
この機能の背景には、Amazon Web Services(AWS)の強力な技術基盤があります。大規模言語モデル(LLM)に加え、生成AIアプリサービス「Bedrock」、検索サービス「OpenSearch」、機械学習プラットフォーム「SageMaker」などを活用し、複雑なユーザーの意図を汲み取っています。
Amazonはこれまでも、AIチャットボット「Rufus」やAIによるレビュー要約など、購買体験にAIを積極的に導入してきました。今回の新機能は、その流れを加速させるものです。GoogleなどもAIショッピングツールの開発に注力しており、EコマースにおけるAI活用競争はますます激化しています。