Googleマップ、AIでインドの交通安全を革新

AI『Gemini』の現地化

ハンズフリーのAIアシスタント導入
インド特有の利用文脈を学習
インド9言語に初期対応

当局連携で高める安全性

事故多発地帯での警告機能
国道庁とリアルタイムで道路情報連携
ナビ中の速度制限表示

利便性を高める新機能

立体交差の音声案内サポート
沿道の公共施設(トイレ等)表示
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Googleは2025年11月6日、インド市場向けにGoogleマップを大幅にアップデートすると発表しました。対話AIGemini」を統合し、ハンズフリー操作や文脈に応じた情報提供を実現。さらに、地方自治体と連携した道路安全アラートなどを追加し、ユーザー体験の向上を図ります。

今回のアップデートの核となるのがGeminiの統合です。米国に続きインドで導入されますが、単なる言語対応に留まりません。Googleは「インド人が製品をどう使うか、どう質問するか」といった文化的・言語的背景を深く考慮し、真のローカライズを目指したと強調。対応言語は9つのインド言語に及びます。

安全性の向上も大きな柱です。地方自治体と協力し、ドライバーが事故多発地帯に近づくと視覚と音声で警告する機能を一部都市で導入します。これにより、インドにおける交通安全という社会課題の解決に貢献することを目指します。過去にはナビの信頼性が問われる事故も発生していました。

さらに、インド国道庁(NHAI)との提携により、道路の閉鎖や迂回路、工事といった情報をほぼリアルタイムで地図に反映させます。この連携は、国道沿いの公衆トイレやレストランといった沿道施設の表示拡充にも繋がり、ドライバーの利便性を大きく高めるものです。

このほか、ナビ中の速度制限表示や、昨年導入された立体交差ナビの音声サポートなど、日常の運転を支援する機能も追加されます。Googleは、AIとデータ連携を駆使し、ダイナミックに変化する現地の道路状況に即した、より精度の高いナビゲーションの提供を今後も進めていく方針です。