GoogleがAI論文検索をテスト、引用数依存からの脱却へ
従来の評価指標を刷新
引用数や雑誌ランクで並べ替えない
学際的・最新の隠れた名著を発掘
人間による最終判断が鍵
科学者による信頼性の検証が必要
最終的な品質評価は人間が担う
出典:The Verge
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Googleは、AIを活用した新たな論文検索ツール「Scholar Labs」のテストを開始しました。従来の研究検索で重視されてきた「引用数」や「掲載誌の権威」に依存せず、AIが文脈を理解して最適な論文を提示する点が大きな特徴です。
本ツールは、ユーザーの複雑な質問意図をAIが解析し、論文の全文や著者、出版時期などを総合的に重み付けします。これにより、従来の指標では埋もれがちだった学際的な研究や、出版直後の重要な論文を発見しやすくなると期待されています。
一方で、科学界で長年信頼されてきた「インパクトファクター」などの指標をフィルタリングに使用しない方針には議論もあります。Googleは、これらの指標が論文の質を必ずしも正確に反映しないとし、中身に基づく評価への転換を促しています。
専門家は、AIが研究の網羅性を高める有用なツールになり得ると評価しつつも、情報の信頼性を担保する重要性を指摘します。アルゴリズムに依存しすぎず、最終的には研究者自身が内容を精査し、科学的な価値を判断する必要があります。