ブリタニカ百科事典がOpenAIを著作権侵害で提訴
訴訟の主な主張
約10万件の記事を無断学習
GPT-4が内容を丸暗記と主張
逐語的複製の出力例を提示
RAG経由の著作物利用も違法と指摘
業界への波及
NYTなど多数メディアが類似訴訟
Anthropicは15億ドルで和解済み
Perplexityへの訴訟も係属中
AI学習の法的先例は未確立
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ブリタニカ百科事典と辞書出版社メリアム・ウェブスターは2026年3月、OpenAIがChatGPTの学習に著作権コンテンツを無断使用したとして、大規模な著作権侵害を訴える訴訟を提起しました。
訴状によると、OpenAIのGPT-4はブリタニカの著作権コンテンツの多くを「暗記」しており、要求に応じてほぼ逐語的なコピーを出力するとされています。実際に訴状にはOpenAIの出力とブリタニカの原文が並べて掲載され、全文が一致する箇所が複数示されています。
さらにブリタニカは、ChatGPTが自社コンテンツと直接競合する回答を生成することでウェブトラフィックを奪い、従来の検索エンジンのようにユーザーを自社サイトに誘導しないと主張しています。またハルシネーションをブリタニカに帰属させる行為は商標法違反にも当たると訴えています。
この訴訟はAI企業に対する著作権訴訟の急増を反映しています。ニューヨーク・タイムズ、ジフ・デイビス、米国・カナダの十数紙がすでにOpenAIを提訴しており、Perplexityに対する同様のブリタニカ訴訟も係属中です。
法的には、著作権コンテンツをLLM学習に使うことが侵害に当たるかの明確な判例はまだ確立されていません。ただしAnthropicの訴訟では、連邦判事が学習データとしての利用自体は変容的使用と認めつつ、書籍の違法ダウンロードを問題視し、15億ドルの和解が成立しました。今後の判決がAI業界全体の方向性を左右する可能性があります。