Meta、AI訓練用の海賊版書籍トレント問題で集団訴訟が拡大

Metaリスク著作権

訴訟の経緯と争点

Meta80TBの海賊版を取得
寄与侵害の主張追加を裁判所が許可
直接侵害より立証が容易な論点
トレントの仕組み自体が争点に

Metaの防御戦略

最高裁Cox判決を盾に反論
ISP免責の論理を転用する方針
棄却申立ての補足書面を提出予定
詳細を読む

MetaがAI訓練データとして約80テラバイトの書籍をトレントで取得した問題をめぐり、著作権侵害の集団訴訟が拡大しています。裁判所は新たな請求の追加を認め、Metaの法的リスクが高まっています。

本件では2つの訴訟が並行しています。Entrepreneur Media社はMetaがトレントの仕組みを理解しながらシーディング(アップロード共有)を行ったとして、寄与侵害の責任を主張しました。この主張は直接侵害の立証よりもハードルが低いとされています。

一方、書籍著者らによる集団訴訟Kadrey対Meta事件では、当初直接的な著作物配布の責任が問われていました。トレントは多数のユーザーがファイル断片を共有する仕組みのため、作品全体の配布を証明する必要があり、原告側には立証の壁がありました。

しかし裁判所が寄与侵害の請求追加を認めたことで状況は一変しました。ファイル全体の配布証明が不要となり、Metaがトレント転送を促進した事実のみで責任を問える道が開かれたのです。これはMetaにとって深刻な展開です。

Metaは防御策として、ISPは利用者の海賊行為に責任を負わないとした最高裁のCox判決を援用する方針です。同判決が寄与侵害の基準を明確化したと主張し、棄却申立てを支持する補足書面を近く提出すると表明しました。AI企業の訓練データ取得をめぐる著作権法の適用範囲が改めて問われています。