シリコンバレーがAI規制派の議員候補を巨額資金で妨害
詳細を読む
シリコンバレーの有力者たちが、AI規制を推進するニューヨーク州議会議員Alex Bores氏の連邦議会進出を阻止するため、スーパーPAC「Leading the Future」を通じて数百万ドル規模の選挙妨害キャンペーンを展開しています。このスーパーPACにはOpenAIのGreg Brockman氏、Palantir共同創業者のJoe Lonsdale氏、ベンチャーキャピタルのAndreessen Horowitzなどが資金を提供しています。
Bores氏はコンピューターサイエンスの修士号を持ち、Palantir出身という異色の経歴を持つ民主党議員です。2025年に成立したニューヨーク州のRAISE Act(Responsible AI Safety and Education Act)を主導し、大手AI企業に対して安全性テストの実施と公開を義務づけました。この法律は売上5億ドル以上の企業に適用され、OpenAI、Anthropic、Google、Metaなどが対象となります。
テック業界側は、こうした規制がアメリカのAIイノベーションを阻害し、中国との競争で不利になると主張しています。しかしBores氏は、中国のほうがはるかに厳しいAI規制を敷いていると反論します。さらに、連鎖思考推論やRLHFなど最近の技術的飛躍の多くがAI安全性コミュニティから生まれた事実を挙げ、安全性とイノベーションは両立すると訴えています。
トランプ大統領は2025年に、州レベルのAI規制を牽制する大統領令を発令しました。Bores氏はこれを「規制ゼロを望むトランプの大口献金者への贈り物」と批判しています。一方で、共和党のJosh Hawley上院議員やMarsha Blackburn議員とも規制の必要性では一致しており、AI規制は超党派の支持を得られる分野だと指摘しています。
ニューヨーク第12区の予備選にはケネディ家のJack Schlossberg氏やテレビコメンテーターのGeorge Conway氏なども出馬していますが、スーパーPACが集中攻撃しているのはBores氏だけです。Bores氏は「彼らが私だけを恐れている証拠だ」と述べ、この攻撃がかえってAI規制への有権者の関心を高めていると語りました。