教皇のAI警告投稿、AI検出ツールが「AI生成」と判定
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AI検出ツールを開発するPangram Labsが、リアルタイムでSNS投稿のAI生成判定を行うChrome拡張機能の最新版を一般公開しました。月額20ドルの有料プランでは、Reddit、X、LinkedIn、Medium、Substackの投稿を自動的にスキャンし、「人間が書いた」「AI生成」「AIの補助あり」の3段階で分類します。同社は精度99.98%、誤検出率1万分の1と主張しています。
注目を集めたのは、教皇レオ14世の公式Xアカウントに対する判定結果です。AIが人間の精神に及ぼす危険性を論じるスレッドの中で、最初の投稿は「人間が執筆」と判定された一方、続く3つの投稿は「AI生成」とフラグが立てられました。「シミュレーションが常態化すると、人間の識別能力が弱まる」というAIへの警告文が、皮肉にもAI生成と判定されたのです。Pangram CEOのMax Spero氏は「教皇本人がSNSを運営していないのは明らかで、担当者がAIを使っている」と指摘しています。
この拡張機能が浮き彫りにするのは、インターネット上のAIスロップ(AI生成の低品質コンテンツ)の蔓延です。スタンフォード大学らの研究によると、2025年時点で新規ウェブサイトの3分の1以上がAI生成テキストを含んでいます。Redditでは新規アカウントによるAI生成投稿が確認され、LinkedInやSubstackのインフルエンサー投稿にもAI生成の判定が頻出しています。
Pangramの検出精度は第三者機関からも高く評価されています。2025年のシカゴ大学の調査では、AI検出ソフトウェアの中で最高評価を獲得し、特に長文での誤検出率がほぼゼロであることが確認されました。Spero氏は「人間とAIの境界に近い、より難しいサンプルでも訓練している」ことが競合より優れている理由だと説明しています。リアルタイム検出の普及は、読者がより批判的に情報を吟味するきっかけになると期待されています。