AI療法アプリThe Pathが1430万ドル調達

安全性重視のAI療法

メンタルヘルス安全指標で95点獲得
消費者向けチャットボットの最高65点を大幅超過
オープンソースモデルを独自に後訓練
共感より深い問題理解を優先する設計

創業チームと事業計画

トニー・ロビンズが共同創業者として参画
Calm元社員2名が心理学知見を活用
11種類の仮想AIセラピストを提供
月額40ドルの有料化を予定
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スタートアップThe Pathは2026年5月、AIを活用したメンタルヘルス療法アプリの開発に向け、Prime Movers Lab主導で1430万ドルのシード資金を調達しました。共同創業者でCEOのAnson Whitmer氏は瞑想アプリCalm出身で、自身の家族を自殺で失った経験から、科学的知見を活かしたメンタルヘルス支援を志しています。著名な自己啓発作家トニー・ロビンズ氏も共同創業者として参画し、コーチング手法をアプリに反映しています。

The Pathが重視するのは、既存のAIチャットボットとは異なる「安全性」です。OpenAIによれば毎週9億人以上がChatGPTでメンタルヘルス関連の質問をしていますが、消費者向けチャットボットはエンゲージメント最適化のため、問題を素早く解決し利用者の考えを肯定する傾向があります。Whitmer氏はこれを「療法やコーチングの本質とは逆のアプローチ」と指摘します。

同社のAIモデルはオープンソースモデルをベースに独自の後訓練を施しており、大手LLMのラッパーではありません。メンタルヘルス安全性ベンチマーク「Vera-MH」で95点を記録し、消費者向けボットの最高点65点を大きく上回りました。利用者に単に同意するのではなく、問題を深く理解させたうえで自ら解決策を見出すよう促す設計思想が特徴です。

アプリでは11種類の仮想AIセラピストから選択でき、対話の直接性などの好みもカスタマイズできます。現在は無料で提供しユーザー獲得を進めていますが、将来的には月額40ドルの課金モデルを予定しています。投資家にはスピードスケーターのアポロ・アントン・オーノ氏やボクサーのデオンテイ・ワイルダー氏も名を連ねており、著名人の支持が同社の信頼性を後押ししています。