Deezerが他社配信のAI楽曲を判定する無料ツール

ツールの仕組み

20の主要配信サービスに対応
Spotifyなどからプレイリスト取り込み
AI生成曲を自動検出
27言語で利用可能な無料公開

背景と狙い

他社が技術導入せず直接提供
新規アップロードの44%がAI生成
タグ付け中心の競合と差別化
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音楽配信のDeezerは6月11日、SpotifyやApple Musicなど他社サービスのプレイリストを走査し、AI生成楽曲を判別できる無料ツールを公開しました。専用サイトで配信サービスを選び、アクセスを許可するとプレイリストが取り込まれ、AIコンテンツの有無が通知されます。対応プラットフォームは20種類に及び、27言語で利用できます。

Deezerは大手配信の中でいち早くAI生成楽曲のラベル付けを始め、その検出技術を他社にも提供してきました。しかし導入する企業は現れず、「我々の先例に続く企業はまだない」とCEOのアレクシス・ランテルニエ氏は述べています。そこで同社は技術を企業向け販売から、利用者へ直接届ける方針へと切り替えました。

競合との違いは姿勢の強さにあります。Apple MusicやSpotifyが任意のタグ付け方式を採るのに対し、DeezerはAI楽曲を推薦から除外し、編集プレイリストからも外しています。今回の無料ツールは、AI音楽に最も厳しく対峙する配信という立ち位置を一段と鮮明にし、消費者への訴求材料にもなり得ます。

背景には深刻な数字があります。同社の発表によると、毎日アップロードされる新曲の44%がAI生成で、その量は1日約7万5千曲、月間200万曲超に達します。ただし再生に占める割合は全体の1〜3%にとどまり、しかもその約85%は不正と判定され収益化対象から除外されています。

Deezerは今後の対応として、供給元ポリシーの更新やコンテンツ削除も検討していると明らかにしました。これは今年AI音楽を全面禁止したBandcampに続く動きとなります。AI生成音楽の流入が止まらない中、配信各社が透明性と不正対策をどう設計するかが問われています。