AIトークン費用が経営者の投資判断を揺さぶる
費用管理が新課題
企業ごとの対応
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米ソフト企業の経営陣が2026年、生成AIの利用量に応じて膨らむトークン費用の管理に頭を悩ませています。トークンとはAIモデルが処理・生成する情報量の単位で、その費用をどう抑えるかを論じる「トークノミクス」が業界の新たな関心事として浮上しました。WIREDによると、決算説明会などでトークンに言及した企業は2026年4〜5月で約300社に上り、前年同期の93社から急増しています。
費用の増加ペースは一部で顕著です。カナダ・ロイヤル銀行のCEOは、半年でトークン利用量が500%増えたと明かし、シスコのチャック・ロビンスCEOも社内チャットボットの利用拡大で「トークン消費がかなり激しい」と述べました。分析ソフトのAmplitudeでは、一部の優秀なエンジニアが月に数千ドル以上を費やしているといいます。
企業の多くは費用監視の仕組みを開発・導入し、プロンプトごとに最安のモデルを選ぶ動きを進めています。価格が頻繁に変わるうえ、より高性能で高価な新モデルが毎月のように登場することが、経営層の不安を一段と強めています。AnthropicのClaude Opus 4.8は2月公開のモデルの約1.7倍のコストがかかります。
一方で、費用を恐れず利用を促す企業もあります。通信基盤を手がける8x8は、過去18カ月でClaudeを活用して不要なツールの契約を解約し、年間約500万ドルを節約したと推計します。同社のClaudeへの年間支払額はその額を「大きく下回る」とジョエル・ニーブ最高変革責任者は説明します。
ただし8x8でも、Opusの社内利用増加を受けてCFOと利用上限の導入を初めて議論しました。今後はOpusを使う際に「旧モデルでは対応できない」ことの証明を求める案も検討中です。同社は全1,800人に利用状況のダッシュボード確認を促し、AIを使わない社員には不利益があると警告しています。
野球関連アパレルのBaseball Lifestyle 101は、上位管理職約50人に毎月給与の約2割をトークンに使うよう指示しました。費用は年末までに月10万ドルを超える見込みですが、Claudeが在庫不足の小売店を特定して100万ドルの受注につなげるなど、すでに成果が出ていると共同創業者のビル・ロム氏は語ります。