韓国がAI半導体に1兆ドル投資計画

巨額の国家投資

メモリとAIへの1兆ドル規模投資
新メモリ工場4棟を南西部に新設
DRAM生産を5年で倍増目標
AIデータセンターに3560億ドル

狙いと不安

半導体・物理AI・データセンターの三本柱
RAMageddon解消への供給拡大
ヒューマノイド量産と労組の反発
供給過剰リスクへの懸念
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韓国政府と大手企業は6月29日、半導体・AIデータセンター・物理AIの3分野に総額1兆ドル規模を投じる国家投資計画を発表しました。李在明大統領は大統領府でのブリーフィングで「半導体、物理AI、AIデータセンターは大躍進への三本柱だ」と述べ、2026年を「代替不可能な」産業大国を確立する年と位置づけました。サムスンとSKハイニックスの会長も同席しました。

計画の中心は、サムスンとSKハイニックスによるメモリ工場新設です。両社は南西部に4つの新工場を建設するため約5180億ドルを投じ、中部にはHBM(広帯域メモリ)パッケージング拠点として520億ドルを充てます。政府はこれにより、5年以内に韓国のDRAM生産を倍増させる狙いです。

AIデータセンターには別途3560億ドルが割り当てられ、SK・GS・ネイバーなどが2035年までに整備します。SKグループは約1兆4000億ドルの中長期投資計画を示し、うち半導体に1100兆ウォン、AIデータセンターに1000兆ウォンを充てます。SKテレコムは全国に15ギガワット分のデータセンター容量を構築する方針です。

李大統領は、ソウル南方の龍仁や平沢の既存拠点が「すでに限界に達した」と指摘し、首都圏に偏った富を地方へ広げるため南西部への投資加速を促しました。サムスンは今後10年で2655兆ウォン(約1兆7000億ドル)を投じ、うち425兆ウォンを南西部の湖南地域に配分すると別途発表しています。

一方で課題も残ります。半導体の急成長で得た巨額利益の再分配を巡る政策論議や、ヒューマノイドロボットの職場導入に対する労働組合の反発が続いています。ヒュンダイ自動車は子会社ボストン・ダイナミクスのロボット量産を急いでいます。

最大の懸念は需給のずれです。工場の建設には数年を要するため、完成時点でAI需要が後退していれば、供給過剰と価格急落を招きかねません。韓国が壮大な構想を実行に移せるか、世界のAI供給網が注視しています。