Googleが英国でAI人材育成を加速
調査が示す格差
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Googleは6月30日、英調査会社Public Firstと共同で英国のAI普及に関する大規模調査を公表しました。職場でのAI利用率は1年で34%から73%へ倍増した一方、恩恵は一部に偏っており、昇進や昇給に結びつく先進的な使い手は全体の15%にとどまります。同社は格差是正へ向けた全国規模の人材育成策も打ち出しました。
調査は労働者をAIの習熟度で4段階に分類しています。未利用の「観察者」が10%、簡単な作業を試す「実験者」が38%、日常的に活用する「実践者」が37%、そして高度に使いこなす「先駆者(Trailblazers)」が15%です。多くの労働者がいまだ初期段階にとどまっている実態が浮かびます。
先駆者層は仕事と私生活を合わせて週約8時間を節約し、実質的に週1日分の余裕を生み出しています。年齢や業種などの条件を調整しても、深いAI活用は昇進84%増、好評価88%増、昇給55%増という形で職業上の前進と結びついていました。ただしこの恩恵は年齢・性別・地域で偏っているといいます。
普及を阻む壁は主に3つあると分析しています。プロンプトを練り直さない「一度きり」の行動的習慣、AIを検索窓のように扱う認知的なくせ、そして利用許可を待つ組織的な空白です。Googleはこれらを技術知識がなくても克服できる課題だと位置づけています。
対策として、自分の習熟度を診断できる「AIスキルクイズ」をPublic Firstが公開しました。さらにGoogleは全国的な学び直し施策「AI Works for Britain」を進め、政府と連携して2030年までに1000万人のAI研修を目指します。既存の「Digital Garage」では10年で120万人超を育成してきた実績があります。
経済効果についてGoogleは、2025年に自社ツールが英国で1400億ポンドの経済活動を支え、うち600億ポンドは中小企業によるものだと説明しました。Search やAndroid、Cloud、YouTube などが週5100万時間の労働を節約しているとし、AI活用の裾野を広げることが国全体の成長につながると強調しています。