TencentがHy3をApacheで公開、規制地域も解禁
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Tencentは7月6日、Hunyuanチームが開発した大規模言語モデルHy3の正式版を公開しました。総パラメータ2950億、アクティブ210億のMoE構成で、4月のプレビュー時とは一転して制約の緩いApache 2.0ライセンスを採用しました。これによりEU・英国・韓国を除外していた従来の中国製モデルの障壁が消え、これらの地域に配信する企業も採用可能になります。
Tencentが打ち出した目玉は、リーダーボードではなくブラインド人間評価です。270人の専門家による312件の比較で、Hy3は4点満点中2.67を記録し、GLM-5.1の2.51を上回りました。ただし6月に登場した新版GLM-5.2はSWE-bench Verifiedで84.2対78.0など、エージェント型コーディング全般でHy3を上回っており、コーディング首位の座は維持しています。
Hy3の真価は検索とツール活用のエージェント用途にあります。BrowseCompで84.2、DeepSearchQAで91.0を記録し、Claude Opus 4.8やGPT-5.5に匹敵する水準です。ツール連携やロングコンテキスト検索でもオープンモデル最上位を占め、リポジトリ規模のコーディングをGLM-5.2に譲る一方、検索・ツール中心の用途では最有力の選択肢と位置づけられます。
企業向けにTencentが強調したのは信頼性の指標です。実運用シナリオの内部評価で、幻覚率はプレビュー版の12.5%から5.4%へ、常識エラー率は25.4%から12.7%へ低下しました。マルチターンの問題発生率も17.4%から7.9%へ改善し、根拠がある時のみ回答しデータを捏造しないという明示的な振る舞いの徹底が寄与したとしています。
導入コスト面でもHy3は差別化します。約744BのGLM-5.2がFP8で8基のH200ノードを要するのに対し、Hy3のFP8フットプリントは300GB未満で済みます。推奨構成は米国の輸出規制に準拠したNvidia H20-3eを想定しており、規制下の中国企業でも8基で全精度稼働が可能です。この設計は西側のH100・H200・B200でも快適に動く副次効果を生み、ライセンス障壁の消滅と合わせて採用のハードルを大きく下げます。なおTencentは、OpenRouterで2週間無料提供するとしています。