NSFの州・地域AI基盤拠点計画にNVIDIA参画

計画の概要

NSFが拠点計画を開始
州・複数州の大学連合が対象
オンプレとクラウドを選択可

フロリダ大の先例

2020年のNVIDIA連携が原型
AI専任教員300人超
研究助成5億1100万ドル

人材育成の道筋

学位と積み上げ型資格の整備
医療・製造・量子など対象
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米国立科学財団(NSF)は8月4日、州や地域単位の大学連合がAI研究基盤を整備する「州・地域AIインフラ拠点」計画を開始し、NVIDIAが参画すると発表しました。全米の大学や短期大学が計算資源やデータ、ソフトウェア、専門知識を共有し、AIを活用した研究と教育の裾野を広げる狙いです。同計画は「Genesis Mission」の狙いに沿うもので、民間企業や慈善団体、州・地方政府とも連携します。

拠点は州単位あるいは複数州にまたがる大学連合が運営し、地域ごとの優先課題に合わせて資源を設計できます。整備方式はオンプレミスクラウド、その両方の組み合わせから選べるため、規模の経済を働かせつつ、これまで最先端のAI研究から遠かった機関にも道筋がつきます。

モデルとなるのは、NVIDIAと共同創業者のクリス・マラコウスキー氏が2020年にフロリダ大学と結んだ官民連携です。同大はフロリダ州の公立大学全体にAI計算資源を開放し、現在はAI分野の教員が300人を超え、16のカレッジすべてにAI教育と研究を組み込んでいます。2017年以降、同大の教員と部門が獲得したAI研究助成は5億1100万ドルを上回りました。

今回の発表は、NSFが主導するNAIRR(国家AI研究資源)パイロット計画の上に築かれています。NVIDIAは同計画の主要な貢献者として全米の大学研究チームと組み、計算資源を実際の科学的成果につなげるための基盤と道具、知見を提供してきました。

ただし基盤の整備だけでは十分ではありません。大学やコミュニティカレッジ、地域のパートナーが学位課程や短期の修了証、積み上げ型の資格を用意し、AIの基礎理解から実務スキルへ段階的に進む学習経路をつくります。対象領域はフィジカルAIと自動化、医療エネルギー、農業、製造、量子計算、サイバーセキュリティに及びます。

NVIDIAは研修用の資材や教育者支援、応用学習コンテンツ、技術指導、パートナー基盤へのアクセスを提供します。政策担当者や経営層にとって拠点は、地域の研究・教育基盤を産業振興や雇用創出と結びつける足がかりとなります。単独の組織では担いきれず、政府、高等教育、慈善団体、民間の持続的な協働が欠かせないと同社は指摘しています。