ShopifyのAI流入3倍、検索を代替せず増収
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電子商取引ソフトウェア大手のShopifyが、2026年4〜6月期の決算説明会で、AI経由の流入と注文が前年同期比3倍に増えたと明らかにしました。ハーレー・フィンケルスタイン社長はAIを「検索の代替ではなく補完」と位置づけ、市場予想を上回った増収の一因に挙げています。AI検索が既存の流入を奪うのではなく、上乗せとして働いている構図です。
業績は売上高が36%増の36億ドルとなり、市場予想の34億ドルを超えました。総営業利益も31%増の17.1億ドルで、予想の16.3億ドルを上回っています。会社側はこの好調の一部をAI検索の寄与と説明しました。
注目すべきは、従来型の検索が減っていない点です。フィンケルスタイン氏は「検索は依然として買い手流入の最大級の経路であり、今も伸びている」と述べ、従来検索のセッションが過去2年で1.3倍に増え、全ストアフロントセッションのおよそ3分の1を保っていると説明しました。
ではなぜAI経由の流入が売上につながるのでしょうか。検索エンジンが少数のキーワードに対する人気度で順位を決めるのに対し、AIエージェントはShopifyのカタログへ複数回アクセスし、より豊富な構造化データを使って購買意図と商品を突き合わせます。同氏はセダンにチャイルドシートを3台並べたい場合を例に、寸法や車種、台数という条件を同時に検索できると語りました。
この違いは買い手の動きにも表れています。AI経由セッションの半数は商品説明ページへ直接着地し、従来検索の2.5倍に達します。さらに四半期中のAI起点の購入は75%が上位100カテゴリー以外で発生し、顧客の多数を占める小規模事業者などロングテールが恩恵を受けました。
AI要約でクリック率が下がり広告収入を削られているオンライン出版とは、対照的な結果と言えます。ShopifyはClaudeやChatGPT、Perplexity、Manus、Replit、Vercelへの接続を整え、Lovableのようなバイブコーディング基盤とも連携済みです。信頼される決済体験を武器に、AIが取引に関わる範囲が広がるほど有利になるという見立てを示しました。