Vercel、エージェント向けRun SDK公開

安全なコード実行

QuickJSで隔離実行
ホスト関数のみ公開

人間承認への対応

機密操作で実行を中断
署名トークンで再開
完了済み処理は再実行不可

開発者向け機能

AI SDKのコードモードを支える
タイムアウト・メモリ上限設定
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Vercelは2026年8月25日、AIエージェントが生成したプログラムを安全に実行するための新しいソフトウェア開発キット「Run SDK」を公開しました。QuickJSベースのサンドボックス環境でコードを隔離実行し、アプリケーション本体の認証情報やシステムへの直接アクセスを防ぐことで、エージェント活用時のセキュリティ課題に対応する狙いです。

背景には、AIエージェントがツールを連携させるためにTypeScriptプログラムを生成し実行する場面が増えている実情があります。従来のeval実行では生成コードがアプリケーションと同じ権限を持ってしまい、機密情報へのアクセスや処理の一時停止が難しいという課題がありました。Run SDKはこの権限分離の問題を解決するために開発されました。

Run SDKでは、アプリケーション側が「ホスト関数」と呼ばれる限定的な機能だけをサンドボックス内に公開します。生成されたプログラムは注文一覧の取得など許可された操作のみを呼び出せ、データベースの認証情報自体はアプリケーション側に留まったままです。呼び出しはシリアライズを介して安全に受け渡されます。

返金や文書公開など機密性の高い操作については、ホスト関数側で実行を中断し、人間による承認を求める仕組みも備えています。中断時には署名付きトークンが発行され、承認結果が届いた時点で処理を再開できます。再開時には完了済みの処理は再実行されないため、無駄な重複処理を避けられます。

実行時間やメモリ使用量の上限はcreateRunner関数で設定でき、無限ループや過大な結果を防ぎます。各実行は新しいQuickJSコンテキストで行われ、動的評価は無効化されるなど、セキュリティを高める工夫が施されています。OS操作やパッケージインストールが必要な処理には、別製品のVercel Sandboxを使うよう案内しています。

Run SDKはすでにAI SDKの「コードモード」機能を支える内部モジュールとして稼働しており、Vercelのオープンソースプロジェクト「just-bash」や「eve」で培った技術を基に開発されました。Node.js 22.13以降とBunに対応しており、pnpmなどのパッケージマネージャーで導入できます。