MIT、天然配列に頼らないタンパク質設計AI開発

機械学習エネルギーMIT

新モデルの仕組み

PottsMPNNを新開発
物理原理を計算に反映
変異の安定性影響を予測

従来モデルとの違い

天然配列への依存を低減
定番モデル以来の新展開

研究の意義

PNASに論文掲載
新規タンパク質設計に道
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マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、タンパク質設計向けの新しい機械学習モデルPottsMPNNを開発し、成果を学術誌PNASに発表しました。従来モデルの多くは自然界の配列を再現することを目指してきましたが、同モデルは構造の安定性を左右する物理的な原理を計算に組み込むことで、天然には存在しない新規配列でも狙った構造に折り畳まれるかを高精度に予測できる点が特徴です。

研究を主導したのは、生物学科長でもあるエイミー・キーティング教授と、大学院生で筆頭著者のフォスター・バーンバウム氏です。バーンバウム氏によれば、機械学習によるタンパク質設計の分野では、モデルが進化によって選ばれた配列をどれだけ正確に再現できるかが従来の評価基準とされてきましたが、この基準こそが最適とは限らないといいます。

PottsMPNNは、あるタンパク質のペア位置における20種類のアミノ酸間の相互作用を捉えるペアワイズ分布を採用しています。この仕組みにより、配列とエネルギーの関係をより正確にモデル化できるようになり、2022年に公開されて以来、機械学習によるタンパク質設計分野の代表的存在であり続けてきたモデルに匹敵する性能を示しました。

開発チームはさらに、進化的に関連する配列群を訓練データに取り入れることで、異なる配列が同じ立体構造に折り畳まれる仕組みをモデルに学習させました。バーンバウム氏は、天然配列への依存を減らすほど、構造の妥当性やエネルギー予測の精度が向上したと説明しています。

キーティング教授は、今回の手法が自然界には存在しない新規タンパク質を多様な用途向けに設計する道を開き、今後の研究の基盤になると述べています。バーンバウム氏も、モデルを特定の用途向けに調整することで、変異の影響予測などがさらに改善する可能性があるとして、今後の展開に期待を寄せています。