元NYT記者ケビン・ルース、AI本を人力執筆

執筆は人間主体

150人超への取材
本文は完全な人力執筆
調査と校閲へのAI活用

AI企業の競争史

3社の対立構造
安全競争の必然論
哲学者参画の安全設計

報道と創作の未来

人が生む創作価値
創作過程の可視化
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テック記者のケビン・ルース氏は2026年10月、WIREDのインタビューで、新著『The AGI Chronicles』の本文をAIに書かせず、人間だけで執筆したと明らかにしました。OpenAI、Anthropic、Googleの生成AI競争を150人超への取材でたどり、AIは資料検索や事実確認、編集上の助言に限って活用しました。

同書は、GoogleのAI研究を警戒したイーロン・マスク氏とサム・アルトマン氏がOpenAIを立ち上げ、そこからダリオ・アモデイ氏らが離れてAnthropicを創業した流れを描きます。ルース氏は、かつて同僚だった人々が率いる3社の競争を、友好的な企業対抗ではなく激しい確執だと説明しています。

執筆支援では、NotebookLMに取材録や論文などを集め、必要な証言の検索、ノート整理、連絡先の特定に使いました。最終段階では人間の事実確認担当者に加えて複数のAIでも検証し、双方が見落とした点を補ったといいます。さらに複数のClaudeへ懐疑派や未来派などの役割を与え、原稿への異なる視点を集めました。

AI開発の統治について、ルース氏は未来を一人の経営者に委ねるべきではないとみています。アモデイ氏ら一部の経営者は「開発は不可避で、安全を重視する組織が先行すべきだ」と説明しますが、本人は全面的には納得していません。約50人の関係者が重要な判断を担ってきたとして、意思決定層の多様化を求めています。

多分野の参加例として、AnthropicでClaudeの性格設計を担う哲学者アマンダ・アスケル氏を挙げ、倫理研究が安全性と振る舞いの改善に寄与したと評価しました。創作物では、AI生成だと知ると評価が下がる研究傾向から、人は作者の労力と声を重視すると指摘します。だからこそ書き手には、AIの利用範囲と創作過程の可視化が重要だと訴えています。