Google、AIでデザイン案を探る新ツール「Mixboard」発表
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Googleが2025年9月23日、テキストや画像からデザインの方向性を示すムードボードを生成する実験的AIツール「Mixboard」を発表しました。同社の研究部門Google Labsが開発したもので、デザインの初期段階におけるアイデア出しを支援します。米国で公開ベータ版として提供が開始されました。
ユーザーは「メンフィス風の食器」や「リビングでの秋のパーティー企画」といった自然言語の指示(プロンプト)を入力するだけで、関連する画像をAIに生成させることができます。自身の画像をアップロードして、それを基に新たなビジュアルを作成することも可能で、直感的なアイデア探求を実現します。
Mixboardの強みは、自然言語による柔軟な編集機能にあります。生成されたボードに対し、「画像を結合して」といった指示で修正を加えたり、「再生成」や「似た画像を生成」といったワンクリック操作で素早くアイデアを派生させたりすることができます。これにより、試行錯誤のプロセスが大幅に効率化されるでしょう。
このツールは、Googleの最新AIモデル「Gemini 2.5 Flash」と、新しい画像編集モデル「Nano Banana」を基盤としています。これらの技術により、テキストや画像の文脈を深く理解し、ユーザーの意図に沿った高精度なビジュアル生成が可能になっています。
デザイン支援ツール市場では、Figmaの「FigJam」やAdobeの「Firefly Boards」などが存在します。Googleがこの分野に参入したことは、生成AIを活用したクリエイティブ支援ツールの開発競争がさらに激化することを示唆しています。
Mixboardは現在、米国で公開ベータ版として提供されています。Googleは、このツールを通じて、専門家でなくても誰もがAIを使って創造的なアイデアを簡単に探求できる世界の実現を目指すとしています。