AIエージェント版Googleへ、Fetchが新基盤3種発表

エージェント経済圏のインフラ

個人AI調整基盤ASI:Oneを発表
企業認証ポータルFetch Business
200万超のエージェント登録Agentverse

自律的なタスク実行と信頼性

複数AI連携で複雑なタスクを完遂可能
知識グラフで個人の好みを学習・管理
企業ID認証なりすましエージェント防止
AIによる決済実行も視野に展開
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Fetch AIが、AIエージェント同士が連携してタスクを実行するための統合プラットフォームを発表しました。元DeepMind初期投資家が率いる同社は、2025年11月19日、個人向け調整基盤「ASI:One」、企業向け認証「Fetch Business」、検索ディレクトリ「Agentverse」を公開し、AIエージェントが相互運用可能な「エージェントWeb」の構築を目指します。

中核となる「ASI:One」は、ユーザーの要望に応じて複数の専門エージェントを指揮するオーケストレーションツールです。従来のチャットAIが情報提示に留まるのに対し、本システムは旅行予約や購買といった複雑なワークフローを、ユーザーの好みや履歴を学習した知識グラフに基づいて自律的に完遂します。

エージェント普及の課題である「発見」と「信頼」を解決するため、企業認証とディレクトリ機能も提供します。企業は「@Nike」のような固有IDを取得して信頼性を証明でき、ユーザーは200万以上の登録エージェントから安全な接続先を検索可能です。これはWebにおけるドメイン登録やGoogle検索に相当するインフラです。

現在のAI市場は、単なる会話から行動主体への移行期にあります。しかし、多くのエージェントは互換性がなく孤立しています。Fetch AIは、プラットフォームに依存しない共通の通信・決済基盤を提供することで、異なる企業や技術で作られたAI同士が経済活動を行えるエコシステムの確立を狙っています。