ASML最高経営責任者「競合の脅威なし」半導体供給不足は数年続く

独占的地位への自信

EUV装置を製造できる唯一の企業
時価総額5300億ドル超欧州最大
競合Substrateの主張に懐疑的見解
中国によるリバースエンジニアリングを否定

半導体供給の見通し

今後3〜5年はチップ供給不足が継続
高NA EUV装置でウエハー製造コスト20〜30%削減
年間45億ユーロの研究開発投資を継続

輸出規制と地政学

NVIDIAの世代差戦略に同意
中国向けは2015年世代の装置のみ出荷
アメリカ政府との対話は継続中
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ASMLのクリストフ・フーケCEOがTechCrunchのインタビューに応じ、同社の独占的地位と半導体業界の見通しについて語りました。ASMLはEUV(極端紫外線)リソグラフィ装置を製造できる世界で唯一の企業であり、MicrosoftMetaAmazonGoogleの4社だけで今年6000億ドル以上のAIインフラ投資を計画する中、同社の装置への需要は急増しています。

フーケCEOは、ピーター・ティールが支援するスタートアップSubstrateが競合装置の開発を主張していることについて、「欲しいと思うことと実際に持つことは全く違う」と一蹴しました。ASMLがEUV装置を完成させるまでに20年以上の歳月を要した事実を挙げ、ゼロから始める挑戦の困難さを強調しています。

中国による技術のリバースエンジニアリングについても、フーケCEOは明確に否定しました。ASMLはEUV装置を中国に出荷したことがなく、出荷済みの全装置の所在を把握しているとのことです。また社内では、EUV技術へのアクセス権限を厳格に分離する体制を早期に構築しています。

半導体供給については、ハイパースケーラー各社が今後3年から5年にわたり十分なチップを確保できないと見通しを示しました。新世代の高NA EUV装置は1台あたり3億5000万ドル以上と高額ですが、ウエハー製造コストを20〜30%削減できるため長期的には経済合理性があると説明しています。

輸出規制に関しては、NVIDIAのジェンスン・ファンCEOが提唱する「世代差を設けた販売」の考え方に賛同を示しました。NVIDIAが約8世代の差を維持しているのに対し、ASMLは2〜3世代の差にとどまっており、適正なバランスを見出す余地があると述べています。