OpenAI、ChatGPTに自傷行為の緊急連絡先機能を導入

機能の仕組み

成人ユーザーが信頼できる連絡先を1名登録
自傷の兆候を自動検知後に人間が審査
通知は簡潔で会話内容は非共有

背景と制約

ChatGPT利用後の自殺訴訟が契機
昨年9月の保護者向け機能を成人に拡張
任意機能のため複数アカウントで回避可能
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OpenAIは2026年5月7日、ChatGPTに「Trusted Contact(信頼できる連絡先)」機能の提供を開始しました。18歳以上の成人ユーザーが友人・家族・介護者など信頼する人物を1名登録でき、自傷行為に関する深刻な会話が検知された場合にその連絡先へ通知が届く仕組みです。

具体的な流れとしては、まずChatGPT自動監視システムが自傷に関する会話を検知すると、ユーザーに連絡先への通知の可能性を告げたうえで自ら連絡することを促します。その後、専門訓練を受けた少人数チームが内容を審査し、深刻と判断された場合にメール・SMS・アプリ内通知のいずれかで連絡先に簡潔な通知を送信します。OpenAIは審査を1時間以内に完了することを目標としています。

この機能は、ChatGPTとの会話後に自殺した利用者の遺族から複数の訴訟を起こされた問題を受けた対応です。2025年9月に導入された10代ユーザー向けの保護者通知機能を成人にも拡張した形で、臨床医・研究者・米国心理学などの助言を得て設計されました。

ただし、Trusted Contactはオプトイン方式であり、ユーザーが複数アカウントを持てば保護が及ばない限界があります。通知にはプライバシー保護のため会話の詳細や記録は含まれません。OpenAIは本機能を既存の危機対応ホットライン表示や有害コンテンツ拒否機能と併用する多層的な安全対策の一環と位置づけています。