ゲーム資産をAI訓練データに変換、Origin Labが8百万ドル調達

ゲームデータの新市場

ゲーム会社とAIラボをつなぐデータマーケットプレイス構築
Lightspeed主導で800万ドルのシード資金調達
Twitch共同創業者やCruise創業者もエンジェル出資

世界モデルの訓練課題

物理世界を理解する世界モデルの訓練データが不足
ゲーム資産をAI学習用に変換する基盤を提供
ライセンス問題を解決し合法的なデータ流通を実現

拡大するデータ供給市場

Scale AIの成功がデータベンダー市場の可能性を証明
大手AIラボの最大のボトルネックはデータ確保
詳細を読む

AIが物理世界と関わる場面が増えるなか、ロボット制御や空間モデリングに使う世界モデルの構築が急務となっています。しかし大規模言語モデルとは異なり、世界モデルには手軽に入手できる訓練データがなく、多くのAIラボがデータ確保に苦戦しています。

この課題に対し、スタートアップOrigin Labがゲーム業界のデータを活用するという独自のアプローチで登場しました。同社はLightspeed Ventures主導で800万ドルのシード資金を調達し、Twitch共同創業者のKevin Lin氏やCruise創業者のKyle Vogt氏からもエンジェル出資を受けています。

Origin Labは、ゲーム会社が保有するデジタル資産を世界モデル向けの訓練データに変換し、AMI LabsWorld LabsなどのAIラボに販売するマーケットプレイスを構築します。共同CEOのAnne-Margot Rodde氏は「AIシステムが物理世界の仕組みを理解するために必要なデータは、本質的にゲームの中にある」と説明しています。変換作業はレンダリングから自動ウォークスルー映像の生成まで多岐にわたります。

これまでもAIラボはゲーム映像に関心を寄せてきましたが、ライセンスやデータ品質の問題が障壁でした。2024年末にはOpenAISoraがゲーム映像を無断で学習に使用した疑惑が問題となっています。Origin Labは正規ライセンスに基づくデータ流通の仕組みを整え、ゲーム会社には既存資産からの新たな収益源を、AIラボには高品質な訓練データを提供します。Lightspeedのパートナーは「大手ラボにとって最大のボトルネックはデータだ」と市場の成長性を強調しています。