Anthropic著作権和解15億ドル、裁判所が承認を延期
和解への異議申立て
著者1人あたり約3千ドルの低額支払い
弁護士報酬3.2億ドル超に批判集中
時給換算で1万〜1.2万ドル相当
未登録著者への補償不透明
裁判所の判断
連邦判事が最終承認を延期
異議申立人の懸念精査を指示
補償計画の再構築を示唆
出典:Ars Technica
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米連邦地裁のアラセリ・マルティネス=オルギン判事は、AnthropicがAI訓練のために書籍を大規模に利用した著作権侵害訴訟に関する15億ドルの和解案について、最終承認を延期しました。米国史上最大規模の著作権和解とされるこの案件で、複数の著者やクラスメンバーが異議を申し立てていたことが判断の背景にあります。
異議申立人の最大の論点は、弁護士報酬と著者への支払額の著しい格差です。弁護士団が3億2千万ドル超の報酬を請求する一方、各著者が受け取る金額はわずか約3,000ドルに留まります。異議申立人のピアス・ストーリー氏は、弁護士の時給が1万〜1万2千ドルに相当すると試算し、過去のT-Mobile訴訟で8巡回裁判所が不当と判断した水準をも大幅に上回ると指摘しました。
ストーリー氏はさらに、弁護士団が報酬をメンバーへの支払いに連動させるとの約束を破ったと非難しています。補償請求の対象となる著者の多くが未登録のまま補償を受けられない可能性があるにもかかわらず、弁護士報酬が和解基金全体に紐付けられている点も問題視されています。
判事は和解を即座に却下するのではなく、異議申立人の懸念に対応するよう原告側に求めました。より公正な補償計画が構築されるまで承認手続きは進まない見通しで、AI企業と著作権者の間の和解のあり方に重要な前例となる可能性があります。