元OpenAI社員らがxAIの安全性問題でSpaceX上場に警鐘
詳細を読む
元OpenAI社員2名とAI安全性に関する非営利団体のグループが、イーロン・マスク氏のAI企業xAIの安全性リスクがSpaceXの新規株式公開(IPO)を複雑にする可能性があるとする公開書簡を2026年5月19日に公表しました。SpaceXは史上最大となる最大750億ドル規模のIPOを準備中で、昨年xAIを買収後、企業価値は1兆ドル超に急騰しています。
書簡を主導したのは、元OpenAI安全性研究者のスティーブン・アドラー氏と元政策アドバイザーのペイジ・ヘドリー氏が共同設立した新団体Guidelight AI Standardsです。ヘドリー氏はxAIの安全性対策がOpenAI、Google DeepMind、Anthropicなど他のフロンティアAI開発企業と比較して「ほぼ全面的に最悪」だと述べています。
書簡は具体的な安全性上の問題事例を列挙しています。xAIのチャットボットGrokが回答中に白人虐殺に自発的に言及した件や、女性・児童の性的画像を大量生成し拡散した件が含まれます。後者の問題では米国37州の司法長官がマスク氏のAI企業に是正を求める書簡を送付しました。ワシントン・ポスト紙の報道によれば、2026年1月時点でxAIの安全性担当者はわずか2〜3人だったとされます。
書簡はSpaceXに対し、xAIがフロンティアAIモデルの開発を継続する意向があるか投資家に開示するよう求めています。SpaceXは最近、GPU処理能力の大部分をAnthropicに売却する契約を結んでおり、xAIがフロンティアAI競争に残るのか不透明な状況です。開発を継続する場合は、安全性・ガバナンス計画の公表が必要だと主張しています。
アドラー氏とヘドリー氏はGuidelight AI Standardsを通じ、AI企業が遵守できる統一的な安全性基準の策定を目指しています。政策立案者、投資家、ジャーナリストなどAI分野外の人々にもわかりやすい評価を提供する方針です。トランプ政権がAIモデルに対する情報機関の監視強化を検討しているとの報道もあり、規制環境の変化がxAIと結合したSpaceXの投資リスクをさらに高める可能性があります。