中国、民間AI人材にも出国制限を拡大

規制強化の背景

民間AI研究者に出国承認義務
Manus共同創業者出国禁止
Meta買収案の撤回要求が契機

米中AI競争の現在地

性能差は2.7%に縮小
中国は論文・特許数で急追
米国資本の流入にも事前承認
レアアース輸出規制も並行強化
詳細を読む

中国政府が民間AI企業の研究者や経営幹部に対し、出国時の事前承認を義務付ける渡航制限を拡大していることが明らかになりました。Bloombergの報道によると、スタートアップ創業者や主要企業の幹部も対象に含まれており、AI人材の流出を食い止める北京の姿勢が一段と鮮明になっています。

規制強化の直接的な契機となったのは、MetaによるAIスタートアップManusの20億ドル買収です。中国当局はManusの共同創業者2名の出国を禁止し、外国投資規制に抵触するかどうかの調査を進めています。Manus側は約10億ドルを外部投資家から調達し、Metaから会社を買い戻す選択肢を検討していると報じられています。

米中間のAI性能格差は急速に縮まっています。スタンフォード大学の最新指標では、米中トップモデルの性能差は2023年の約31%から2026年3月時点で2.7%にまで縮小しました。米国はモデル品質や高インパクト特許で依然リードしますが、論文数・被引用数・特許件数では中国が猛追しています。

渡航制限に加え、中国はMoonshot AI、StepFun、ByteDanceなど主要AI企業が米国資本を受け入れる際にも政府承認を義務付ける方針です。さらに2025年にはレアアース14種の輸出規制を2度にわたり実施し、国営データセンターでの外国製AIチップ使用も禁止するなど、技術覇権をめぐる対抗措置を段階的に強化しています。